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2023.03.01
Specialpage【vol.1】
帰ってきたスペシャルページ
辻 お久しぶり!
德田 ご無沙汰しております。
ーー「スペシャルページ」というタイトルで不定期にお届けしていた、お二人のトークページが遂に復活ということで。
德田 最後の方は大阪店で公開トーク形式でやってたのが、コロナでできなくなっちゃったもんね。
ーー初めてご覧いただいた方に、どういうことをしていたのかを簡単に説明しておくと、ブルーナボインにまつわるエトセトラをデザイナーでもある辻さんと德田さんが、ざっくばらんに語るというスペシャルなコーナーで。
辻 アイテムを売りにいかないのがウリのね。
ーーそうでした(笑)。復活のきっかけって、何かあったんですか?
德田 古くからのお客さんに言われたの、「あのコーナー凄く面白かったです。もうやらないんですか?」って。
ーー毎回、誰にも忖度なしで、デザイナー本人が喋ったことを発信するコーナーって、そうそうないですからね。
德田 いまってどこもビジュアルで物事を伝える手法がメインになってるでしょ。
ーーYouTubeとかインスタとか。
德田 そうそう。直営店発信ではうちでもやらせていただいてるけど、そんな時代に敢えて“読み物”をお届けするっていうのも、ブルーナボインらしくていいかな、と思って。
辻 文章って、読みながら自分の中でいろいろイマジネーションするでしょ。それがいいのよ。
ーー直営店のスタッフいわく、どうやってアイテムを考えてるのかを聞きたいって声も多いみたいですよ。
辻 それは愚問やわ~(笑)。
ーーそうなんですか!?
德田 考えるというか、閃き的な部分も多いもんね、ブルーナボインのアイテムって。
辻 もちろん、どのアイテムも一生懸命つくってるんですよ。だから時間掛けたらお話しできるんですけど、パッと聞かれてパッと答えるのは難しい。
ーー確かに「閃き」を言葉にするのって難しいですよね。
辻 「考える」と「閃く」って、だいぶ違うもん。考えてるときって、実は頭の中はめちゃくちゃ暇なのよ。考えてるだけで、何もカタチになってないから。
德田 「考えてるときは頭は暇」。これは名言(笑)。
ーー閃く瞬間って、どんなときなんですか?
德田 もうバラバラ。窓を開けた瞬間のときもあれば、お皿洗ってるときだったりもするし。でもひとつ言えるのは、「もう無理、考えたくない」っていう諦めの境地に入ったときに、「そうやん!」って閃くことが多い気がする。
辻 井上陽水やな。
ーーどういうことですか?
辻 「探すのをやめたとき、見つかる事もよくある話しで」やん。
ーー夢の中へ、ですね(笑)。
辻 そうそう。なんか、このトークの感じ久しぶりやわ。何年ぶりやろ?
ーー実は昨日ちょっと調べてみたんですけど、最後にスペシャルページをアップしたのが、なんと今日からピッタリ3年前だったんです。
德田 凄いタイミング! 古来から「3」って縁起のいい数字なのよ。
ーーへー、知らなかったです。
德田 成功とか繁栄を司る大吉数らしいよ。ミスターの背番号も「3」だったしね。
辻 (大きな声で)「3!」
ーーどうしたんですか、突然?
辻 世界のナベアツ。
ーーそれも確かに「3」ですけど(笑)。
辻 あと、「月日は流れて3年3月」っていう歌詞もあったし。
ーー誰の歌ですか?
辻 知らんの? 大滝詠一やんか。元ナイアガラ・トライアングルの。
德田 こういう偶然もまた”摩訶不思議“よね。
辻 上手いこと持って行くね~。
ーー今年の春夏シーズンのテーマですもんね、「摩訶不思議」。
德田 そうなんです。ビジュアル的に摩訶不思議なアイテムもあるんだけど、どちらかというと内に秘めた摩訶不思議が多いかな。
辻 そうそう。予想してなかったこととか、想像できないことがカタチになったら摩訶不思議でしょ。
ーー確かに。
德田 いつも同じ世界だったのが、イマジネーションひとつでワクワクする世界に変わったり、ユーモアには人の心を躍らせる力があったり、そういうのもよくよく考えたら摩訶不思議だな、と思って。
辻 その辺はまたアイテムのお話をさせていただくときにするとして、いま思い出してんけど3年前の今ごろって、東京の直営店も、まだ移転してなかったよな。
德田 ちょうど移転の準備をし始めた頃かな。で、オープンして1週間ちょっとで1回目の緊急事態宣言が出てね。
辻 そうそう。あれからもう3年経つんか…。
德田 東京店は独特の世界観のある、いいお店になってきたもんね。
辻 みなさんのおかげです、ボクたちが生きていけるのも。
ーー生きてるだけで丸儲けですね。
辻 そうですね。丸儲けでは、全くないけど(笑)。
ーー3年の間のトピックとしては、神戸店のオープンもありますね。
德田 そう! 初の百貨店進出でテンション上がったし、私は百貨店が大好きなので、個人的にも凄く嬉しかった。
ーー百貨店好きなんですか、德田さん?
德田 そうなんです。服だけじゃなくて、食器もあるし、デパ地下もあるし、買う買わないは別として、いろんなモノが一堂に会してる、あの世界観が凄い楽しくて。
辻 百貨店にはやっぱり夢がないとね。ボクらの世代だと屋上に小さい遊園地とかテレビゲームがあったりして、親が買い物してる間はそこで遊んで待ってたりして、それが妙に楽しかった。
ーーありましたね~、鉄でできた動物の乗り物とか。
辻 あと、地下にあったあめちゃんの量り売り。あれ、好きやったわ~、いろんなあめちゃんがグルグル回ってて。
ーー時代の流れなんでしょうけど、いまはどれもなくなりましたね。
德田 そうね。でも最近はどこの百貨店も飲食に力入れてはって、凄く面白いフードコートつくってはったりするもんね。イベントも多彩で。
ーーイベントと言えば、神戸店にはイベントスペースもありますよね。
辻 そうなんです。奥の方にちょこっとね。同じ店の中にまったく違う世界観がつくれるので面白いよ。
ーーこの先に予定してるイベントって、何かあるんですか?
辻 神戸店では器のイベントが3月にあって、あとは4月末にぬいぐるみのイベント。これはちょっと面白い空間が生まれそうなので、お楽しみに。
德田 直営3店舗だと、3月から東京店スタートでレザーシューズブランドのMIDORIKAWA RYOさんのイベントをやります。
辻 MIDORIKAWA RYO知ってる? 面白い靴つくりはんのよ、ベロの部分と靴の本体をゴムの編み込みで留めて一体化させてある。靴でそんなアプローチ見たことなかったから、初めて見たとき感動したもん。
德田 イベントに合わせてブルーナボインらしいカラーの別注モデルも展開させてもらう予定。あとは…、そうそう久しぶりにHAPPYデニムをリリースするのね。
ーーブルーナボインの名作中の名作の!
德田 それに合わせてデニムフェアをやろかと。
ーーイベント盛り沢山ですね。
辻 世の中的にも、やっと店に来てもらえるような雰囲気に戻ってきたしね。
德田 各イベントの日程とか詳細は各店のインスタ(東京・大阪・神戸)でも告知させてもらいますので、もう少々お待ちください。
辻 あ、もうひとついい?
ーーもちろん。
辻 ホーキーポーキーっていう、もふもふのぬいぐるみバッジがあるんですけど、それをいろんな素材でつくりましてん。で、売り上げの中から1個につき500円をトルコ地震の寄付金にします。
德田 ブルーナボイン的には幸せの使者なのでね、ホーキーポーキーは。
ーーそれはいつから販売されるんですか?
辻 ナウ! 直営3店舗で絶賛販売中!
ーーそろそろお時間ですね。今後の予定なんですけど、このコーナーの本格的な再開は4月末ぐらいを予定してまして。
德田 ホントはすぐにでも始めたいんだけど、ちょうどこれから今年の秋冬シーズンの展示会があって、ちょっとバタバタしてまして。
ーーというわけでそれまでの間は、何回かに分けてアーカイブをお届けさせていただく予定をしております。
辻 ではまた4月に。皆さま、ごきげんよう。